毎年、日本のどこかで災害が起きているからこそ

災害と住まい

災害は他人事ではない!

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皆さんは災害と住まいについて考えたことはありますか?このサイトでは、私の住まい探しや災害ボランティアの経験を通して考えた、災害被害に遭わないための住まいの選び方や、災害に遭ってしまった時の生活についてまとめました。皆さんのお役に立てれば幸いです。

大雪の被害を避けるためには海沿いの地域がおすすめ

大雪の被害を避けるためには海沿いの地域がおすすめ

暖冬傾向でも気を付けておきたい大雪の被害

冬は他の季節よりも雨雲が発達しにくいため、土砂災害や洪水など雨による災害はほとんど起きなくなりますが、「雪国」と呼ばれる日本海側の地域では雪による災害に注意する必要があります。除雪作業中の事故や雪の重みによる家屋の倒壊、車や列車の立ち往生による交通網のマヒなどの被害が出ます。
近年は地球温暖化で暖冬になることが多く、降雪量は以前よりも少なくなっているため、雪による災害はあまり起きていません。しかし、昨年2月に福井県で37年ぶりの豪雪が起きて大混乱したので油断はできません。

海沿いの地域は圧倒的に雪が少ない

まず、日本海側の地域でよく雪が降る原因について確認しましょう。冬になるとロシアのシベリアに蓄積された寒気が南の方へ放出されます。それが日本海を通るときに大量の水蒸気を含んで雪雲となり、それが日本列島に流れ込むことで先に日本海側の地域で雪が降ります。その後、寒気は太平洋側の地域にも流れ込みますが、大量の雪雲を含んだ状態では奥羽山脈や越後山脈、飛騨山脈といった高い山々を越えることができません。そのため、山脈を越える前に大量の雪を降らせて、寒気に含まれる水蒸気の量を減らすことで山脈を越えられるようにします。
同じ日本海側の地域でも山脈に近い内陸部や山沿いでは降雪量が多くなります。雪国のイメージが強い新潟県では、山沿いの津南町で3m近く、内陸部の長岡市では1m近くの雪が積もります。しかし、海沿いの新潟市では30cmぐらいしか積もりません。気象条件によっては海沿いで雪が多く降ることがありますが、ほとんどの場合は内陸部や山沿いの方が多く雪が降ります。雪による災害を受けないようにするためには雪が比較的降りにくい海沿いの地域に住むことが1番の対策になります。

関東地方でも海沿いは雪に強い

普段はあまり雪が降らない太平洋側の地域でも年に数回は雪が降ります。日本海側の地域よりも雪に対する対策が不十分のため、雪が積もっただけで電車が止まったり、車がスリップして動けなくなったりするなどの影響が出ます。特に関東地方は南岸低気圧が接近すると大雪になることが多く、2014年2月には東京の都心で積雪が20cm以上の大雪が2度も起きました。
太平洋側で比較的大雪になりやすい関東地方ですが、この中でもほとんど雪が降らない地域があります。千葉県の北東部や南部の海沿いです。このエリアにある銚子市は2014年2月の大雪でも雪が積もりませんでしたし、1980年以降に5cm以上の積雪を観測したことがありません。陸地よりも温かい海から風が吹くことが多いので気温が下がりにくく、南岸低気圧が接近しても雪ではなく雨が降ることが多いためです。千葉県の北東部や南部ほどではありませんが、茨城県の海沿いの地域や神奈川県の「湘南」と呼ばれる地域も同じような理由で雪が降りにくいです。