災害は他人事ではない!
皆さんは災害と住まいについて考えたことはありますか?このサイトでは、私の住まい探しや災害ボランティアの経験を通して考えた、災害被害に遭わないための住まいの選び方や、災害に遭ってしまった時の生活についてまとめました。皆さんのお役に立てれば幸いです。
富山県砺波市、大阪府茨木市、兵庫県尼崎市、佐賀県佐賀市の4市を紹介します。
富山県砺波市は県の南西部にある人口約5万人の都市です。チューリップの生産が盛んなことで有名です。富山県西部に広がる砺波平野の中央部にあり、市の中心部は県西部を流れる2本の1級河川(庄川、小矢部川)からは約5km離れています。県西部の中心都市である高岡市が北隣にあり、ベッドタウンとして様々な生活施設が充実しています。また高速道路のインターチェンジやジャンクションが市内にあり、車での長距離移動がスムーズです。そのため、東洋経済新報社が2016年に行った「住みよさランキング」では3位にランクインし、地方都市の中で最上位でした。しかし、内陸部にあるため、冬の大雪には注意が必要です。
大阪府茨木市は大阪市と京都市の中間にある人口27万人の都市です。市の北部は山地や丘陵地になっていますが、中心部がある南部は平野が広がっています。大阪府北部を流れる淀川は茨木市を流れておらず、中心部は淀川から4km以上も離れていて、標高差も20mほどあります。市内をJR東海道本線と阪急京都線が通っており、ともに大阪市や京都市アクセスできます。山地や丘陵地にも価格の安い住宅地が多くありますが、災害のリスクを考えるとJR東海道本線の茨木駅や阪急京都線の茨木市駅から徒歩圏のエリアでの住まい探しがおすすめです。また、大阪府は8月の平均気温が最も高い都道府県ですが、内陸にある茨木市は日中を中心にかなり暑いです。
兵庫県尼崎市は大阪市の西隣にある人口45万人の都市です。市内の全域が神崎川や武庫川が形成した平野になっており、土砂災害をもたらす山がありません。また、市内には活断層がほとんど通っておらず、市内を震源とする直下型地震も起きなさそうです。1995年に阪神淡路大震災が起きましたが、尼崎市の西側にある西宮市や神戸市では死者が1,000人を超えたものの、尼崎市では死者は49人と被害はそれほど大きくありませんでした。沿岸部には工業地帯が広がり、津波や高潮が住宅地まで到達する可能性も低いです。神崎川や武庫川の洪水が最も心配されますが、過去の記録によると尼崎市内ではあまり被害を受けていません。
佐賀県佐賀市は県の中央部にある人口約23万人の県庁所在地です。毎年11月にアジア最大級の熱気球競技大会(佐賀インターナショナルバルーンフェスタ)が開催され、バルーンの町として有名です。住民の大半が住む市の南部は筑紫平野の西部にありますが、筑紫平野を形成した筑後川は市の中心部から8kmほど離れています。有明海に近い南部は津波や高潮のリスクが高いともに、江戸時代の干拓事業で人工的に造成された地形であるため地盤が弱いです。地震で揺れが強くなったり液状化現象が起きたりする可能性が高いので、JR長崎本線より北エリアで住まい探しをされた方が安全です。