津波被害に遭わないために気を付けるポイントとは

毎年、日本のどこかで災害が起きているからこそ

災害と住まい

災害は他人事ではない!

災害は他人事ではない!

皆さんは災害と住まいについて考えたことはありますか?このサイトでは、私の住まい探しや災害ボランティアの経験を通して考えた、災害被害に遭わないための住まいの選び方や、災害に遭ってしまった時の生活についてまとめました。皆さんのお役に立てれば幸いです。

なぜ海岸の近くに町を作ろうとするのか

なぜ海岸の近くに町を作ろうとするのか

浅い海底にある断層で大きな地震が起きると、海面が盛り上がって大きな波として陸地に伝わるのが津波です。リアス海岸など入り組んだ地形の海岸では津波は高くなり、陸地の奥まで押し寄せることもあります。
2011年の東に東日本大震災では東北地方の太平洋側に巨大な津波が押し寄せ、2万人近くの方が死亡しました。津波は洪水の濁流以上にスピードとパワーがあり、家より低い3mぐらいの高さでも流されることがあります。宮城県の平野部でも海岸から2km以上離れた陸地にも押し寄せました。津波の場合は海岸からの距離ではなく、海岸との高低差が住まいを守るためには重要になります。
しかし、東日本大震災の被災地では津波で多くの建物が押し流された海岸沿いに、町を再建する動きが進んでおり、高台に移転するところはごくわずかです。たしかに被災地の多くは漁業が盛んであり、移動に便利な海沿いに住もうという考え方は自然かもしれません。ただ、この地域は過去に何度も津波で今回と同じような被害を何度も受けています。明治時代からの約150年の間では1896年、1933年、1960年、2011年の4回も津波で甚大な被害を受けています。そのたびに同じ場所に町を再建していますが、次に津波で水の泡となっています。今回の場合は町全体をかさ上げしたり、巨大な防潮堤を300km以上にわたって建設したりと今まで以上の対策はしていますが、東日本大震災と同じクラスの地震が起きたときに被害を抑えられるかは疑問が残ります。
30年以内で発生確率が70%以上と予想されている南海トラフを震源とする巨大地震でも西日本の太平洋沿岸に巨大な津波が押し寄せることが考えられます。このエリアも100年に1回ぐらいの頻度で大地震が起きて、津波で壊滅的な被害を受けているので早いうちに高台に住宅を移転すべきではないかと私は考えます。